関西現代俳句協会

会員の著作(2021年事務局受贈分)

  句集

『平城山』

髙木泰夫

幻俳句会 2021年12月1日発行



  幻俳句シリーズ第五弾
  人間観察をユーモアで包んだ二百七十九句

柿落葉一枚で足る嵯峨便り
秋天を駆ける志功の女たち
真っ直ぐに伸びたつもりの茄子です
寒林の明るい場所を知っている
面白いことおいやして十二月
日の当る座席めでたき初電車
あればこのへん秋刀魚の肩の身をほぐす
点滴の部屋にガガンボ一つ欲し
穀象の出る局面と違うやろ
右往左往して魴鮄にたどり着く

裏表紙より

 幻の編集員として活躍する一方で、吟行の幹事としてお世話願っている髙木泰夫さんは、幻を支える一人だ。句会の後の呑み会は皆勤賞、呑みながら幻の運営について熱く語る姿は、傘寿を越えているとは思われない若さにあふれている。

西谷剛周・・・・・「序」より

 「幻」との出会いは偶然と言える。奈良県文化会館で展覧会(写真展だったかと思う)、を観た後の帰り、廊下に、「幻俳句会」の小さな札が貼ってあった。どんなんかな―と。持ち前の野次馬気質というか、軽薄さというか、ドアを押してみた。出句をと言われたが、勿論用意はない。見学だけという事で参加させてもらった。以来、月一回、ほとんど休みなく出席している。

髙木泰夫・・・・・「あとがき」より


○発行所

 幻俳句会

 (非売品)

◆句集『平城山』: 髙木泰夫(たかぎ・やすお)◆

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