関西現代俳句協会

会員の著作(2021年事務局受贈分)

  句集

『植物圖鑑』

久保純夫

儒艮の会 2021年10月19発行



 新型コロナウイルスの感染爆発が止まりません。二〇二一年八月三〇日の累計感染者数は一四七三一八二人。現在感染者数は二二七五二三人。新規感染者は一三六三六人となっています。ワクチンを接種し、不要不急の外出を避け、人人は個個、命を賭して懸命に努力をしています。一方日本という国家はそれでもオリンピックやパラリンピックという行事を強行しているのです。アスリートのみなさんには複雑な想いが往還していることでしょう。

 この最中、僕は第一三句集『植物圖鑑』を出版します。外出も儘ならない中、植物に纏わる俳句を書き始めました。七月初旬のことです。従って、所収したのは全て、書下ろしの俳句となります。僕の俳句の作り方は単純明快です。例えば、経験の積み重ね―換言すれば「記憶」―を核・根幹にして作句すること。その方法として、「もの」「こと」にまつわる記憶をさまざまな情況・情景に展開する、ということになります。つまり、この句集では植物というものから、さまざまな像を標榜、抽出しました。その固有を普遍に変換するのは、確かな技術が必要となってきます。

久保純夫・・・・・「あとがき」より


○発行所

 儒艮の会

 (定価 1,000円(税込))

◆句集『植物圖鑑』: 久保純夫(くぼ・すみお)◆

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