関西現代俳句協会

会員の著作(2021年事務局受贈分)

  句集

『命と心』

高橋将夫

文學の森 2021年7月1日発行



 尺穫の歩みに巡る月日かな

主宰を継承してからの二十年は、自分なりの表現で、自分なりの 俳句憂茶羅の世界を展開してきたつもりである。『蜷の道』以降はというと、宇宙を夢み、彼岸を思い、命を見つめ、心を訪ね、自然に遊び、日常をいとおしむ、そんな数年間であった。

高橋将夫・・・・・「あとがき」より


○帯「自選十句」より

 走る野火時をり躊躇してをりぬ

  箱庭の空に私の目玉あり

  消えないと氷つてしまふ冬の虹

  ロボットにさせる戦や晶子の忌

  人そ恋ひ命をしめとさくらかな

  まだ無垢の命に掛ける布団かな

  玩具みなどこかが壊れ子供の日

  夏館謀議の途中かもしれね

  情報の禍の中から百足虫出づ

  万全といふあやふさのハンモック

  鏡舌な護摩火寡黙な炭火かな

  古典からそよいできたる秋の風

○発行所

 文學の森

 〒169-0075
 東京都新宿区高田馬場2-1-2 田島ビル8階
 電話 03-5292-9188

 (定価 2,700円+税)

◆句集『命と心』:高橋将夫(たかはし・まさお)◆

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