会員の著作(2018年事務局受贈分) 句集 『管制塔』 内田 茂 ふらんす堂 2018年7月31日発行 出来秋の声を届ける宅配車日常生活や日常を取り巻く社会や自然をできるだけ今の言葉で詠みたいという内田さん。俳味と詩情の折り合いがついた句を求めてゆきたいともいう。これからますます深化するのは間違いない。 大島雄作・・・・・「序――ただいま深化中」より
いいことをした、と胸を張れることは無いに等しい私だが、内田茂さんを「青垣」へ、つまり大島雄作氏に紹介したことだけは自慢できそうである。「青垣」入会後の活躍が、この度の第一句集という形で世に出ることになったのであるから。 ふけとしこ・・・・・「跋――働く人も故郷も」より
『管制塔』は、私の第一句集です。平成十六年頃から二十九年までの二百三十句余りを収めました。句の配列は概ね年代順になっていますが、校正等により後年に収めた句もあります。なかなか結実しませんが、私が目標とする俳味と詩情の折り合いを少しでも感じていただければ、これほど嬉しいことはありません。 内田 茂・・・・・「あとがき」より ○帯「自選十句」より 子鯨の遊びの果ての春の波 八月や重油の匂ふ街を過ぐ 工場に軽音楽部地虫出づ 消印はパリ十六区秋刀魚焼く 旋盤のグリスの匂ふ極暑かな 新入りは赤い癖毛の案山子かな 星飛んで管制塔に人の影 狂言のやうに人逝く寒の内 卯波立つ港や鳥になりたい子 天の川クルーズ船の出る頃か ○発行所 ふらんす堂 〒182-0002 電話 03-3326-9061 (定価 1,700円+税) ◆句集『管制塔』: 内田茂(うちだ・しげる)◆ |
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