関西現代俳句協会

会員の著作(2017年事務局受贈分)

  句歌集

『某氏の書斎』

本郷公子・本郷義武

文學の森 2017年7月6日発行



 丸窓の某氏の書斎みむらさき

愛する夫君が使っていた書斎ではないだろうか?普遍性を保つために敢えて「某氏」と置いたものに違いない。季語「みむらさき」に源氏物語をイメージし短歌の世界を引き出した。

鈴鹿呂仁・・・・・「序」より

 「京鹿子」同人の俳句と亡くなったご主人の短歌


○帯より

 夢のつづきに勿忘草を摘みはじむ

 青蔦やゆきづまる日はひらがなに

 子規庵の教へきれざる鶏頭花

 丸窓の某氏の書斎みむらさき

 七夕や風が願ひを読みあげる

 屏風絵の余白雀の出入り口

本郷公子

   

 夜の車窓に映る我が顔消す灯あり野の果てに暖かく家族住むらし

 死後の爪のびる彼方にわが明日は在り この闇に目を覚ましおれ

 砂時計の砂尽きてこの透明をくぐる声あれこころごころの 

本郷義武

○発行所

 文學の森

 〒169-0075
 東京都新宿区高田馬場2-1-2 田島ビル8階
 電話 03-5292-9188

 (定価 2,700円+税)

◆句歌集『某氏の書斎』: 
 本郷公子・本郷義武(ほんごう・きみこ ほんごう・よしたけ)◆

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