関西現代俳句協会

会員の著作(2017年事務局受贈分)

  句集

『蜷の道』

高橋将夫

文學の森 2017年3月25日発行



 田一枚知り尽くさんと蜷の道

畦を越えれば隣の田圃がある。この宇宙の外には他の宇宙がいくつもあるらしい。俳句の世界にもまだまだ未知の世界がありそうな気がする。
俳句を知り尽くすという夏炉冬扇の夢を追い続けられたら本望と思っている。

高橋将夫・・・・・「あとがき」より


○帯「自選十句」より

 言霊に玉虫ついてをりにけり

 草笛の最後は草にもどしけり

 同じ世を生きて穀象虫と我

 縦のもの横にしただけ捨案山子

 春雨や核の傘から出ずにをる

 どちらへもこがる運や櫟の実

 よく笑ふ人はよく泣く桃の花

 田一枚知り尽くさんと蜷の道

 仏の手とどかぬ背の煤払ふ

 良き時代を生きて蒲団で大往生

○発行所

 文學の森

 〒169-0075
 東京都新宿区高田馬場2-1-2 田島ビル8階
 電話 03-5292-9188

 (定価 2,667円+税)

◆句集『蜷の道』:高橋将夫(たかはし・まさお)◆

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