会員の著作（2014年事務局受贈分）

　 句集

『犬の眉』

岡田由季

現代俳句協会　2014年7月31日発行

もし俳句をつくっていなかったら、
当然に見過ごしてしまっていたに違いないような
事柄・瞬間・感触・感動などのひとつひとつが、
岡田由季という俳句作家の眼を通して、
俳句という形に見事に顕れている。
そこに彼女の独自性がある。

石 寒太・・・・・序文「こころときめく句集」より

　ふとしたきっかけで俳句を始めてから、数年はただただ楽しく、その後は、当然のことですが迷ったり行き詰まったりしながら、それでもやはり楽しく、俳句と関わっているうちに、十六年ほどの年月が経ってしまいました。
　本書は、俳句をはじめた一九九八年から、二〇一三年までの作品の中から三百十六句を抽出しまとめた、私の第一句集になります。ほほ経年順に並べたものを、六つの章に区切りました。

岡田由季・・・・・「あとがき」より

○帯「自選十句」より

　そら豆や楽しく終はるずる休み

　間取図のコピーのコピー小鳥来る

　遠足の別々にゐる双子かな

　花水木荷物と別に来る手紙

　犬の眉生まれてきたるクリスマス

　どのボタン押しても開く初御空

　青鮫の来るほどシンク磨きけり

　箒木の好きな大きさまで育つ

　ひとりだけ言葉の違う茄子の紺

　空蝉を集めすぎたる家族かな

○発行所

　現代俳句協会

　〒101-0021
　東京都千代田区外神田6－5－4　偕楽ビル7階

　電話　03-3839-8190

　（定価 1,500円（税込））

◆句集『犬の眉』：　岡田由季（おかだ・ゆき）◆