会員の著作(2013年事務局受贈分) 句集 『京あふひ』 村田あを衣 東京四季出版 2013年5月5日発行 手鏡は母とおそろひ年迎ふ作者が俳句を始めたのは、父も、特に母村田孝子が俳人であったからである。 豊田都峰・・・・・「序」より 私の俳句の関りは母からであり京鹿子の中で育まれた三十五年間でした。 (中略) 立春の野に自転車を組立てる 主宰から初めて秀華彩集の巻頭句に選んで戴きました句です。 句評、写実であるであろうが、また心象風景と解釈出来る。まず重層性を評価しつつ、いずれにしても春を味わうための「自転車」の準備がよい。ために「立春」の季語のあしらいを評価。マイペースの早さ、発車停車の自由、そして少し高い目線。風もひとしお快いなどなど、いろいろ想像出来てよい。 私の初心を忘れずの一旬です。 村田あを衣・・・・・「あとがき」より ○帯「自選十二句」より ほつほつと省略ぎらひの寒ざくら 立春の野に自転車を組立てる おぽろ月ゆび鉄砲の外れ癖 木綿から絹に着替へて夕桜 西行忌白紙につつむ花ひとひら 白萩の水のきれいな本籍地 さくらもみぢ母の実印押してみる 連想のはじめは点や鳥瓜 虫しぐれ蒔絵の月の抜け出さむ 外出許可一気にひらく自日傘 赤とんぼふる里の地図巻きもどる 白萩や振り返るまで母を呼ぶ ○発行所 東京四季出版 〒189-0013 電話 042-399-2180 (定価 2,700円+税) ◆句集『京あふひ』: 村田あを衣(むらた・あおい)◆ |
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