関西現代俳句協会

会員の著作(2011年事務局受贈分)

    句集

「えれきてる」

前田 霧人

東京四季出版 2011年11月15日刊

 

初句集『えれきてる』の序文を、前田霧人氏から依頼された時、その俳句や文章を拝見せずして、易々と引き受けた。
思えば、この句集は、えれきてる≠ノ命を受けた「電気」を以て、近付く者を自在に操るらしい。

野間口 千賀・・・・・「序」より

句集の題名は同郷の人、平賀源内が自製したことで著名な摩擦起電機「エレキテル」から拝借した。 源内は江戸中期の博物学者・戯作者で、李山(りざん)の俳号で活躍した俳人でもあった。
その奇人、変人振りは同じく同郷で高校、大学の先輩でもある菊池寛と共に有名で、私など足下にも及ばないが、奇人の方はパスするとして、その変人の系譜の末席にという気持ちである。

前田 霧人・・・・・「あとがき」より

○帯「自選五句」より

 金色の蝶の飛びゆく枯野かな

 夜桜は触るるそばより壊れけり

 家族など時にまぼろし桜桃忌

 戻れぬ橋いくつ渡りしつくつく法師

 ばくだんもはなびもつくるにんげんは

○発行所

 東京四季出版

 〒160−0001
 東京都新宿区片町1−1−402

 電話 03−3358−5860

 (定価952円、税別)

◆句集「えれきてる」:前田 霧人(まえだ きりひと)◆