関西現代俳句協会

会員の著作(2010年事務局受贈分)

   句 集

「右目」

小豆澤裕子

邑書林 2010年5月15日刊

 

「隙間より雛の右目の見えてをり」
紅旗征夷非吾事とは絶対に言はない市井の人
すなはち俳の人小豆澤裕子の真骨頂は、
俳句に一抹の「毒」を盛ることにあつたのか。
事実を淡々と抒すといふしたたかさを見せる掲句をはじめ、
さまざまな物語を紡ぎだしうる懐の深さを示すデビュー句集。

島田 牙城・・・・・「帯文」より(事務局)

○帯・十二句抄より(事務局)

 薫風や見目麗しき頭蓋骨 

 長き夜や心も弾む謀

 水着より雫となりし海零れ

 ゆつくりと湯呑砕ける白露かな

 月を見ず月に濡れをる観世音

○発行所

 邑書林

 〒385−0007
 長野県佐久市新子田915−1

 電話0267−66−1681

 (定価2476円、税別)

◆句集 「右目」 (みぎめ) : 小豆澤 裕子(あずきざわ ゆうこ)◆