関西現代俳句協会

伊丹三樹彦「写俳集XII・日本春景」

ビレッジプレス/2004年8月刊

著者のことば

初めての日本篇登場。写俳亭の2ヶ月撮り下ろしは東京から山口まで。そこでは写俳状況を生む。即感写真を撮る。
臨場俳句を詠う。神戸新聞文化賞受賞記念。

推薦の辞(伊丹公子)

三樹彦といっしょに旅をしていて、私が発見することができなかったものが映像化されたのにおどろいてしまう。見れども見えずであったなあと。私は自分の見たものだけが価値あると思うほど不遜じゃないから、単純に感動してしまうのである。どの頁にも、そんな映像が新鮮にあふれている。

『日本春景』に、私の祖国は日本と、あたりまえのことをぽかんと思う。俳句は映像に即しても即さなくても良い。写俳共独立作品なのだから。

写俳集の中から

天女雲 衣掛けの梅在るにはある
瀬の鷺の 羽毛散らしか 花散らしか
トレモロで桜 アンダンテで銀杏
市章で校章で 下水道の蓋 今も
鳶舞うて ぴいひゃら ひゃらら 春祭
風向計さながら 池の鴨の陣

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