京都市 西陣吟行案内
仲田 陽子
京都市の北西部に位置する『西陣』は、応仁の乱(1467~1477)の際に、山名宗全が率いる西軍の陣地が置かれたことから、西陣という呼び名が定着したといわれています。
西陣織会館
待ち合せには西陣織会館(入館無料)が便利です。西陣伝統工芸士による手織り実演や、分業化された専門工程の職人さんの手技を間近で見学できます。きものショーは毎日行われ、西陣織の展示・販売、手織り体験や和装レンタル(要予約・有料)もできます。
京都市考古資料館
京都市で発掘された文化遺産を特別展示などの企画で楽しませてくれます(入場無料)。建物(旧西陣織会館)は京都市登録文化財に指定されています。
山名宗全邸宅跡
広大な敷地だったと言われる山名宗全の邸宅は、この辺りに山名町と名前を残し、民家と民家の間にひっそりと石碑と駒札が立つのみです。
首途八幡宮
牛若丸が奥州平泉に落ちのびる際に、道中の安全を祈願したことから「首途(かどで)」の名で呼ばれるようになったと言われ、現在も旅の守護神として信仰を集めています。
首途八幡宮例大祭平成25年9月14日(土)~15日(日)
白峯神社
蹴鞠の宗家飛鳥井家の邸宅跡地に創建され、蹴鞠の神を祀ることから、Jリーグの選手も参拝するそうです。
秋季例大祭平成25年9月21日(土)夕方から薪能奉納(有料)があります。
晴明神社
平安期の陰陽師・安倍晴明を祀っており、地元では姓名判断(名付け)占いの神様で知られていましたが、数年前漫画や映画で一大ブームが起こり、パワースポットとして有名になりました。
晴明祭平成25年9月22日(日)の宵宮には御湯立神楽が奉納され、23日(秋分の日)には少年鼓笛隊・鉾・八乙女・神輿が西陣の地域を練り歩きます。
一条戻り橋
一条堀川に架かる橋で、安倍晴明が橋の下に式神を待機させたという伝説や、死者が蘇った、鬼女が出る、兵士の帰還が叶う、縁談が白紙に戻るなど数多い言い伝えが残ります。千利休の首が梟首されたのもここ戻り橋です。
西陣には小さいながらも由緒ある神社・仏閣がたくさんあります。大通りではなく一方通行の細い道を散策してみてください。そこには昔懐かしい京町家(糸屋格子に虫籠窓)の街並みがあります。もしかすると路地の奥から、千有余年の時を刻む機音が聞こえてくるかもしれません。
◆ オススメ句会場
・御菓子司 愛信堂 2階和室スペース
電話・FAX:075-411-8214 メール: aishindo@lagoon.ocn.ne.jp
・西陣織会館
◆オススメお食事処
美齢(中華)、旬菜咲や(割烹・小料理)、にこら(蕎麦)、空まめ(おばんざい)
◆関西オススメ吟行地「京都市 西陣吟行案内」: 仲田 陽子(なかた・ようこ)◆