関西現代俳句協会

■2020年2月 青年部 招待作品

暮らしのかけら/とこうわらび








 暮らしのかけら

 とこうわらび




真っ青うねる四次元のソーダ水


肌寒し食堂街の「支度中」


十三大橋にのせてきた春分


見下げるや月下美人はまだ枯れず


あじさいの色が記憶とケンカして


汗拭くや空にインキの滲みたる


潮の香や両手にアイスティーを持ち


晩夏までまっすぐ道は続くとか


元旦や日めくりカレンダー眺む


春暁や世界が終わるような空


◇「暮らしのかけら」:とこう わらび
1993年生まれ 兵庫在住
所属団体:夜守派

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