関西現代俳句協会

■2016年11月 青年部 招待作品

ふつと尖る/樫本由貴








 ふつと尖る

 樫本 由貴




今朝の秋あるいは遠く明るい海


神様のチェスの駒かもカンナ咲く


猫の背のふつと尖るや金木犀


銀杏降りやまず頷くしかできず


木犀の香や部屋の隅明るくて


駅発てばきのふの雁の空なりけり


雁が音や街わらわらと光り出す


ここからは前夜としての胡桃なり


小鳥来るとき脈拍を止めてみる


鳥はその骨の重さや荻の花


◇「ふつと尖る」:樫本由貴(かしもと・ゆき)
1994年生まれ 広島県在住
所属団体:「小熊座」、広島大学俳句研究会

▲関西現代俳句協会青年部過去掲載ページへ

▲関西現代俳句協会青年部トップページへ