関西現代俳句協会

第1回「上方きめら句会」披講

(2020年7月11日開催)

【9点句】
 星野早苗・辻田真波・斎藤あかね・中島葱男・森山みぞれ・夏銀河
 増田暁子・河本かおり・藤田俊

金魚屋さん昔役者をしてたとか     冨田潤

【7点句】
 吉村紀代子・卯三・増田暁子・桃・山ア 篤・稲野一美・谷口道子
ぬれぎぬを着て梅干になっている    赤松勝

 北村峰月・桃・岡田一実・高橋康子・森山みぞれ・横田明美・桂 凜火
相続の捨印三つ梅雨晴間        北村武衛門

【6点句】
 冨田 潤・森山みぞれ・久保純夫・卯三・横田明美・哲庵
中村哲の轍ゆきけり蟻の列       桂凛火

【5点句】
 金山桜子・真宮マミ・北村峰月・福良ちどり・星野早苗
雨粒に触れて梔子ほどけゆく      稲野一美

 満田三椒・横田明美・森本 突張・十河 智・北村武衛門
荒梅雨や溝の傷みしビートルズ     八王寺宇保

【4点句】
 森本 突張・稲野一美・斎藤あかね・満田三椒
黒南風に指サックからくる睡魔     藤田俊

 野田清月・哲庵・北村峰月・小西瞬夏
手話の手の嘘つく小指はじき豆     福良ちどり

【3点句】
 八王子宇保・吉村紀代子・谷口道子
疫病を避くる一人のソーダ水      野田清月

 宮武孝幸・横井来季・辻田真波
さくらんぼ君もさいごはひとりだよ   衛藤夏子

 赤松 勝・岡田一実・片岡ひろ
葉書来る梅雨の湿りを帯びてゐて    金山桜子

 中島葱男・吉村紀代子・赤松 勝
冷蔵庫中身は個人情報です       辻田真波

 十河 智・小西瞬夏・森本 突張
十指のイナヅマ盲目のピアニスト    中島葱男

 増田暁子・冨田 潤・宮武孝幸
青春はコップに浮かぶさくらんぼ    木村オサム

 北村武衛門・夏銀河・高橋康子
人間を無名化数値化半夏生       諸葛孔明

【2点句】
 衛藤夏子・八王子宇保
あぢさゐのひかりに皺の手をかざす   木村オサム

 星野早苗・谷口道子
植田はや峡の夕風とらへをり      八王寺宇保

 宮武孝幸・福良ちどり
ミステリーに飽きてしまった黒揚羽   横田明美

 河本かおり・稲野一美
まだ消えぬ悔い蛍のかたちして     小西瞬夏

 横井来季・金山桜子
メロンごろんときどきフェイクニュースかも
                   久留島元

 西谷剛周・北村武衛門
熊蝉やひとを狂わす周波数       河本かおり

 河本かおり・久保 彩
葛餅のやがて女に成り済まし      久保純夫

 藤田俊・久保純夫
こんな家族ならば冷奴にならう     横井来季

 八王子宇保・斎藤あかね
蕎麦啜る夏の木立を真向かひに     金山桜子

 桂 凜火・夏銀河
ががんぼよ目立たぬように死にに来い  宮武孝幸

 西谷剛周・冨田 潤
紫陽花を逆さに吊るすおまじない    桂凛火

 片岡ひろ・高橋康子
雲間より光一瞬山開き         真宮マミ

 福良ちどり・藤田俊
夏の川誰も知らずに犬育つ       斉藤あかね

 金山桜子・桃
荒梅雨やメタセコイヤの尖りやう    山ア篤

 小西瞬夏・辻田真波
露坐仏の目まで濡らして夕立過ぐ    北村峰月

 山ア 篤・真宮マミ
梅雨の月手首のタトゥー動き出す    久保彩

 衛藤夏子・満田三椒
短夜の文豪に聴く死の未来       宮武孝幸

 岡田一実・塩見恵介
田鰻の穴に土塊田水張る        西谷剛周

 真宮マミ・衛藤夏子
父の日に磨く遺品の腕時計       横田明美

 西谷剛周・横井来季
持っている方がびちゃびちゃ水鉄砲   塩見恵介

 久保純夫・哲庵
すべりひゆ母を遠野に置きしまま    小西瞬夏

【1点句】
 木村オサム
医師の名も術日も忘れ苔茂る      真宮マミ

 久留島元
万緑の胎内巡る九十九折れ       満田三椒

 赤松 勝
悪名のみるみる染まる心太       久保純夫

 塩見恵介
3秒で振られた私夏木立         斉藤あかね

 中島葱男
恋愛や気狂いピエロめく蛍       夏銀河

 木村オサム
夏草に囲まれルービックキューブ    藤田俊

 山ア 篤
梅雨深し刀剣にみる鍛え肌       北村武衛門

 片岡ひろ
かきつばた写楽の謎は解くまいぞ    冨田潤

 塩見恵介
夏草やペダル踏み込む日焼け顔     高橋康子

 十河 智
人間と話さなんだ日さくらんぼ     森山みぞれ

 桂 凜火
百万の馘首無残や牡丹百合       知念哲庵

 久保 彩
白髪のバリスタ春ストーブのログハウス こにし桃

 久留島元
五月闇マと書いた紙貼っておく     橋卯三

 久留島元
壊さねば壊してならぬ血を出す蚊    橋卯三

 久保 彩
本棚の後ろに居たり夏帽子        星野早苗

 野田清月
二日目のスープ煮詰めて梅雨の寒     片岡ひろ

 野田清月
ジョギングの胸の高さへ梅雨蛍      星野早苗

 卯三
ぷかぷかを悩むくらげに陽が届く    塩見恵介

 木村オサム
青梅や疫病漬けの百ヶ日        知念哲庵

▶▶第1回「上方きめら句会」選評

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