関西現代俳句協会

第一回関西現代俳句大会

 過去5年間続けられた「各府県持ち回り吟行大会」は昨年の奈良で終了とし、最後に残った大阪は、今後大阪を舞台とする「俳句大会」に切り替えました。
 その第一回目を2009年4月25日「ラマダホテル大阪」で行ないました。
(実施要領はこちら)

 選者は、豊田都峰、和田悟朗、花谷和子、谷下一玄、吉本伊智朗、豊長みのる、赤尾恵以、室生幸太郎、小泉八重子、高橋将夫、谷口洋、三宅睦子、吉田成子、若森京子、森田智子、辻本冷湖、日原輝子、川村祥子の18名の方々です。 (選者は次年度以降一部変更されます)

 入選者の発表は、受付で「入選作品集」を受け取った118名の投句者の参加の下、会員志波恵さんの司会で開始。先ず、豊田都峰会長の挨拶のもと、参加者と対面する形で席についた17人の選者紹介(一名は欠席)を行いました。司会者から披講及び入選者の発表がされた。

 入賞者全員に豊田都峰会長から、お祝いの言葉と共に賞品(図書券)が贈られた。つづいて、会長、和田悟朗顧問、花谷和子顧問、吉本伊智朗副会長及び数人の選者から講評が行われた。


第一回・関西現代俳句大会・入賞作品および受賞者

大会賞おぼろ夜のどこにも合わぬ鍵ひとつ柏原才子
秀逸賞枯れてゆく音を聞きいる火伏神和田謹次
秀逸賞紙雛の折目正しく褪せにけり荒川美邦
秀逸賞霜柱踏んでわが身の不確かさ垣渕みづほ
秀逸賞古書店の奥ふくろうの潜んでいる高田節子
入選賞木の瘤も仏と見ゆる青葉中石倉政子
入選賞雪の夜のめくれば声の出る絵本桑田和子
入選賞大花火見んと軍艦浮上せり須田京
入選賞緑陰に居乍らにして過客かな山本正
入選賞しゃぼん玉形正してはなれゆく寺門良子
入選賞臍の緒の百年枯れてさくら咲く門脇章子
入選賞糸遊や二人ときどき独りなり藤川弘子
入選賞風吹けば子の声かとも遍路杖浅野香澄
入選賞百畳の一畳に座すさくらの夜小泉八重子
入選賞家出半日烏瓜をひっぱりに江南富貴子
入選賞兄追うてひとりでもどる蝶の昼井上菜摘子
入選賞枯野行く火種のやうな傘さして村田冨美子
入選賞箸の朱を塗り重ねをり雪催山田和
入選賞悦惚と邪気踏まれゐる花の中井浪立葉
入選賞まっすぐな道に疲れて春の雲小池万里子
入選賞三寒四温柱の見えぬ町に住む三尾和子

懇親会

 4つの会議と大会を一つにまとめた締めくくりは、恒例の懇親会。予定どおり17時15分からホテル内宴会場で、中井不二男広報部長の軽妙な司会で始められた。会長の挨拶と和田悟朗顧問による乾杯でスタート、各自の懇談が続く中、結社単位での仲間紹介や個人の挨拶が続いた。久しぶりに出席された伊丹三樹彦顧問のご挨拶も健在振りを示され聴衆の感銘を誘った。定刻、赤尾恵以副会長の閉会の挨拶で、盛り沢山となった今年最初の行事も役員・会員の協力よろしきを得て無事終了した。(事務局)