関西現代俳句協会

第28回句集祭・参加作品(2003年度忘年会にて)

2003年12月5日天王寺都ホテルにて、関西現代俳句協会主催による「忘年会&句集祭」が行なわれました。句集祭に参加された作品は以下のとおりです。

  • 句集 … 20冊
  • 随筆 … 2冊
  • 写俳集 … 1冊
  • その他 … 2冊

句集

秋天下大虐殺のじゃこを干す 泉田 秋硯・句集「鳥への進化」より
清水の舞台軋ませ照り紅葉 磯野 香澄 句集「磯野香澄 俳句の世界」より
南溟へ立つ鳥 榕樹へ言葉のこし 伊丹 公子 句集「伊丹公子 自筆百句選」より
噴水も 塔頂像も みな冲天 伊丹 三樹彦 写俳集「ギリシア イタリア写俳便」より
冬麗や草に一本づつの影 桂 信子 句集「草影」より
人形の首引き抜けばけしの花 加藤 風信旗 句集「水母」より
秋燕の水に触れねば去ねぬなり 川村 祥子 句集「紀の国」より
遠山無限一緑山に劉備の廟 木原 翠々 句集「生駒山系」より
魚の歯の正しき白さ夏来る 木原 牛人 句集「がらんどう」より
かたちから忘れゆくなり露の玉 久保 純夫 句集「比翼連理」より
羅をたたばどこか刃の匂ひ 小泉 八重子 句集「自解百句選 小泉八重子集」
日の出待つ雲海バッハの序曲に似 下田 寿恵子 句集「百磴」より
顔に当つ真水八十八夜来る 立岩 利夫 句集「真水」より
心エコー映像に見る冬怒濤 千村 邑香 句集「冬怒濤」より
寒卵いつより深く分かれたる 徳弘 純 句集「褶曲」より
春の雪夫のポケットに手を入れて 藤原 さつき 句集「夫のポケット」より
炎昼の鶏声とどく飛天窟 向山 文子 句集「飛天窟」より
月光の樅の木に父祖るいるひと 室生 幸太郎 句集「夕景」より
胸に咲く雪華たちまち七重八重 山陰 石南 句集「山陰石南句抄 大咲心」より
花の冷え石工石の脈さぐる 和田 謹次 句集「石の脈」より
階段が無くて海鼠の日暮かな 間石(※間の字は正しくは門の中に月)
句集「橋間石全句集」より

評論・その他

「和歌山県の俳句俳諧史」 柏本 史和
「続花日記」 花谷 和子
随筆集「舎密祭」 和田 悟朗
随筆集「俳句文明」 和田 悟朗