関西現代俳句協会

会員の著作(2024年事務局受贈分)

  句集

『季語情況論』

久保純夫

発行:儒艮の会/ 発売:小さ子社 2024年6月10発行



 『季語情況論』という句集名は、師・鈴木六林男の言葉を借用した。『定住游学』に所収されている「壁の耳―小説・季語情況論」にはこう書かれている。

僕にとって季語とは、環境であり、状況であり、さらにこれらよりも情況、、的である。言い方を換えれば、僕にとって季語とは、見える自然としての環境(状況)や見えない自然としての状況のなかから、わが季語情況、、論へ転移していく質のものである。

 これを久保純夫流に解釈すると、季語は約束事もしくは虚構である、と。季語という語彙の中には状況と情況が同時に存在する。つまりは過去・現在そして未来までものあらゆる事象が、その語に内包されている。そう考えてみると有季は例外なく無季であるという考えが成立する。

久保純夫・・・・・「あとがき」より


○発行所

 儒艮の会

○発売元

 小さ子社

 〒606-8233
 京都市左京区田中北春菜町26-21

 (定価 1,000円+税)

◆句集『季語情況論』: 久保純夫(くぼ・すみお)◆

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