関西現代俳句協会

会員の著作(2024年事務局受贈分)

  句集

『平面と立体』

佐々木紺

文學の森 2024年1月22日発行



 本当は全部、すみずみまで鮮やかに覚えていたいし、なにも残らなくなるまで忘れてしまいたいのです。俳句をつくるときはいつもどこかでそう思っています。

佐々木紺・・・・・「あとがき」より

 

○帯「自選十句」より

 探梅や水面は雲をゆるく溶き

 落ちながら謀反のにほふ白椿

 花冷やフルーツサンドやすませて

 対角線上に君ゐる冷奴

 魚の尾に風の立ちたる花藻かな

 僧の頭のきつとさらさら夕端居

 師をすこしあやめて持つてゆく芒

 咬合の悪き一族星月夜

 男らの抱擁淡し霧の街

 生き延びるため森を描く冬の画布

 

○発行所

 文學の森

 〒169-0075
 東京都新宿区高田馬場2-1-2 田島ビル8階
 電話 03-5292-9188

 (定価 2,300円+税)

◆句集『平面と立体』:佐々木紺(ささき・こん)◆

▲会員の著作一覧へ