関西現代俳句協会

会員の著作(2023年事務局受贈分)

  句集

『連用形』

赤松 勝

ふらんす堂 2023年6月14日発行



  春の雨連用形のまま止みぬ

句集名は収録の俳句から引用したが、この言葉の含意する、しなやかさ、繋がり、可能性などという点に注目した結果である。 ただ、そう言いながら、たぶんに連句への意識があったことは確かである。

赤松 勝・・・・・「あとがき」より


○帯より

 青きままどんぐりの内部告発

 パンゲアの亀裂つづくや枯岬

 東風吹いて突如マイクロシーベルト

 凩や駅には曾て伝言板

 寒月光まっすぐ並ぶ兵の墓

 春深し水の輪崩れ水となる

 雑然が整然とある夜店かな

 風をまとい少し若やぐ更衣

 薄暑来てコトリと訃報置いてゆく

 天が下集うわれらはねこじゃらし


○発行所

 ふらんす堂

 〒182-0002
 東京都調布市仙川町1-15-38-2F

 電話 03-3326-9061

 (定価 2,420円+税)

◆句集『連用形』: 赤松 勝(あかまつ・まさる)◆

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