関西現代俳句協会

会員の著作(2019年事務局受贈分)

  句集

『いまを生きる』

山﨑 篤

幻俳句会 2019年10月1日発行



  幻俳句シリーズ第3弾
  幻同人代表の句集
  確かな手応えのある句が並ぶ
  六十歳という節目の句集をばねに
  一層の飛躍が期待される

 黒鬼の叱られている追儺式
 明日鋤くというれんげ田の花盛り
 アメリカは日本の隣青葉潮
 白靴や女教師のホイッスル
 燈花会やナプキンの立つ予約席
 こめかみが痛むトマトの熟れすぎて
 素うどんの腰の強さや獺祭忌
 駐在の飛び出してくる秋祭
 ゴンドラにグリスの匂い冬近し
 大根の白さあなたは無罪です

西谷剛周・・・・・裏表紙より

 句集『いまを生きる』は、定年退職を一つの節目としてまとめたものであり、編纂にあたり一句一句を読み返すたびにその時々の思い出が蘇ってきます。生き物だけでなく、風や水の動きにも命が感じられることから、万物すべての『命』をテーマとして一日一日を大切に生きていきたいとの思いから、句集の題名を付けたものです。そして、今に思えば私の俳句は初学の頃の「木の実降る神の涙かもしれぬ」が原点なのかもしれません。

山﨑 篤・・・・・「あとがき」より


○発行所

 幻俳句会

 (非売品)

◆句集『いまを生きる』: 山﨑 篤(やまざき・あつし)◆

▲会員の著作一覧へ