関西現代俳句協会

会員の著作(2019年事務局受贈分)

  句集

『柿本多映俳句集成』

柿本多映

深夜叢書社 2019年3月21日発行



句業四十二年 既刊句集完全収録 独自の到達点

既刊句集完全収録。加えて句集未収録作品一五〇〇句余も再録。
詳細年譜、解題、初句索引付。
栞として、村上鞆彦、神野紗希、関悦史、佐藤文香(司会)による、本書刊行記念座談会を特別収録。

言葉が私から離れて
自由で開放的、輝いている
―――――――――――――――――――村上鞆彦

書くことの伝統を
思い出させてくれる存在として、
いま、触れるべき作家
―――――――――――――――――――神野紗希

これほどのことが
俳句にはできるのだ
―――――――――――――――――――関 悦史

(帯文より)


 今『集成』の最終稿を前にしていると、いろいろな思いが湧いてくる。ことに年譜に目を通すたび、その時々の自他の有り様が、風景や事象を通して浮かんできて、只今の私の五感を刺激し精神をよみがえらせてくれる。と同時に、現実の身はこくこくと衰えてゆくことを如実に体感させられている。

柿本多映・・・・・「著者後記」より


○帯より

 天体や桜の瘤に咲くさくら

 立春の夢に刃物の林立す

 水平に水平に満月の鯨

 人の世へ君は尾鰭をひるがへし

 末黒野をゆくは忌野清志郎

 おくりびとは美男がよろし鳥雲に

 誰の忌か岬は冬晴であつた


○発行所

 深夜叢書社

 〒134-0087
 東京都江戸川区清新町1-1-3-206

 (定価 5,000円+税)

◆句集『柿本多映俳句集成』: 柿本多映(かきもと・たえ)◆

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