会員の著作(2018年事務局受贈分) 句集 『櫛買ひに』 渡邉美保 俳句アトラス 2018年12月24日発行 けむり茸踏んで花野のど真ん中 渡邉美保さんが切り取った風物、それぞれに息を鎮めて立ち会うと、生きることのかなしみは生きることのよろこびであると思えてくる。 岡田耕治・・・・・栞文より
「あの……、俳壇賞に決まりました」 ふけとしこ・・・・・「序」より
いつ頃からか性格や行動を理解しやすい人に対して「わかりやすい」という表現がされるようになった。その伝でいくと渡邉美保さんは「わかりにくい」人である。 内田美紗・・・・・「跋~乱反射」より
季節に向き合い、自然の中に身を置き、草花や虫に心を寄せての言葉さがし。世界は俄然拡がりました。自分のささやかな発見を句にできたときのささやかな充足。句会に臨むときの緊張感。俳句を通して多くのことを教えられたり励まされたりの先輩や友人との交流。そんなことが楽しくて、十八年間、俳句を続けてきたのではないかと思います。 渡邉美保・・・・・「あとがき」より ○帯「収録作品より」 土に釘つきさす遊び桃の花 着ぶくれて打ち解けられずゐるふたり みどりさすアンモナイトの眠る壁 薪積む十一月の明るさに すかんぽの中のすつぱき空気かな 花冷えの手に渡さるる特急券 うろこ雲廃船にある水たまり 龍淵に潜む卵の特売日 烏瓜灯しかの世へ櫛買ひに 絵屏風の裏にふくろふ飼ひ馴らす 海鳴りや布団の中にある昔 秋出水鴨横向きに流さるる
○発行所 株式会社 俳句アトラス 〒167-0042
(本体 2,315円+税) ◆句集『櫛買ひに』: 渡邉美保(わたなべ・みほ)◆ |
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