関西現代俳句協会

会員の著作(2015年事務局受贈分)

  句集

『花修』

曾根 毅

深夜叢書社 2015年7月1日発行



第4回 芝不器男俳句新人賞 受賞

日常のなかに不意に現われる亀裂ーーその向こう側へ手を伸ばし、
危機感を苧んだ表現へと結晶させた新鋭俳人の誕生。
東日本大震災後の俳句のアクチュアリティをも問う睦目の第一句集

【同賞選考委員による選評を栞某として附す】

(帯文より)


 句集『花修』は、平成十四年から二十六年までの作品を収めた私の第一句集です。平成二十六年、第四回芝不器男俳句新人賞を受賞し、その副賞として句集上梓の機会をいただきました。芝不器男俳句新人賞実行委員会の皆様をはじめ、この賞にかかわる全ての皆様に厚く御礼を申し上げます。
 句集名は、世阿弥の『風姿花伝』第六章の名から拝借しました。初学時代に学んだ俳誌「花曜」の花、その修学期間の思いを込めています。先師・鈴木六林男からは、基本を十年、急がば回れと教わりました。

曾根 毅・・・・・「あとがき」より


○帯より

 薄明とセシウムを負い露草よ

 水吸うて水の上なる桜かな

 春すでに百済観音垂れさがり

 さくら狩り口の中まで暗くなり

 滝おちてこの世のものとなりにけり

 原子まで遡りゆく立夏かな


○発行所

 深夜叢書社

 〒134-0087
 東京都江戸川区清新町1-1-3-206

 電話03-3869-3007

 (定価 2,800円+税)

◆句集『花修』: 曾根 毅(そね・つよし)◆

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