会員の著作(2014年事務局受贈分) 句集 『緑光』 有松洋子 角川学芸出版 2014年7月25日発行 誰にとっても生きているということはかけがえのないことであるが、一病と折り合いをつけながらの生活を送る彼女にとって生死、命への思いはより深いものがあろう。それだけに、彼女の人生をみつめた精神性の高い句には心を打たれるものが多い。 高橋将夫・・・・・「序にかえて」より いまふりかえると、病気のことであまり落ち込まずにいられるのは、自分を客観視する必要のある俳句のおかげかと、思えます。 有松洋子・・・・・「あとがき」より ○帯より12句 くつきりと吾が輪郭のある五月 新緑のみどりの息をわれも吐く 穿つより埋める言葉を喜雨の音 寒昴見てゐる誰かとつながりぬ 神に見せむと雪原に残す足跡 冬星の砂糖漬を作つてゐます 永遠は朧に一瞬はきららかに どの辻もはじめての辻春の蝶 花の種こぼしつつ生く詩人かな 起伏まだ花野の果てへつづきけり 繭つむぐただただ深く眠るため 心にも浮力ありけり冬北斗 ○発行 株式会社KADOKAWA ○編集 角川学芸出版 (定価 2,700円+税) ◆句集『緑光』: 有松洋子(ありまつ・ようこ)◆ |
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