関西現代俳句協会

会員の著作(2013年事務局受贈分)

  句集

『紀州春秋』

川村祥子

文學の森 2013年11月3日発行



  紀の国のまこと木の国茂りたり

 祥子さんの佳句の特長は、なんといっても、深く愛している故里の《紀の国・紀州》=《和歌山》と、その自然との触れ合い、生活の全てが詩情と なって、静謐に、嫋やかに、滾滾と吐露されていることだ。

河野 薫・・・・・「栞文」より


『紀州春秋』は平成十五年秋刊行の『紀の国』に続く第二句集です。

 (中略)

 和歌山市に落ち着いて十余年、温かくおおらかな「関西現代俳句協会」の諸先生方、また和歌山県の多くの俳人の皆々さまとの御縁を大切に、「時々刻々に一回限りの生を生きること」を心に俳句の道を歩み続けたいと思います。

川村祥子・・・・・「あとがき」より


○帯「自選十句」より

 雑賀野に日のたわたわと橙黄

 佐保姫や玉津島まで眉描きに

 海山に恩愛の色桐の花

 水中花風に触れむと泡ひとつ

 時の日や二十四時間では足らぬ

 紀の国のまこと木の国茂りたり

 一世紀たつぷりと生き雲の峯

 ひと口の水は固形に秋の蝉

 高野聖か紅葉の坂を暮れ色に

 冬の星牛馬童子のねむるまで


○発行所

 文學の森

 〒169-0075
 東京都新宿区高田馬場2-1-2
 田島ビル8階

 電話 03-5292-9188

 (定価 2,667円+税別)

◆句集『紀州春秋』: 川村祥子(かわむら・さちこ)◆

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