会員の著作(2012年事務局受贈分) 句集 「日永」 吉田 成子 ふらんす堂 2012年5月28日刊
どの木にも雨の降り出す秋の寺この句集の基調には、無理をせず、淡々とわが俳句をつくってきた吉田成子の力のほどがゆたかに流れている。この句集を手にして誰よりもよろこばれるのは桂先生だろうと思う。そう思うだけでうれしくなる。 宇多喜代子・・・・・「跋」より この句集は平成六年から平成二十三年夏までの作品から三百十句を選んだ第三句集です。集名としました『日永』は私の好きな季語の一つですが、時の流れが止まるかのような日永の情趣を、ここ数年は特に心地良く思います。 吉田 成子・・・・・「あとがき」より ○帯「自選十五句」より ごはんつぶつけて寝る人夏の雨 自然薯のどうでもよしところがりぬ 声低き暮しに水の澄みゐたり 厳寒の声をつつしむ古梅園 寒くなりさうな門灯ともしけり 衣更へてより何事もおほざつぱ 父に似て焦げ飯が好き桜咲く ゆふがたに子らの集まる冬木かな 用なくて二階へ母の来る日永 あのあれで通じる会話日向ぼこ 次の世も桃になりたき桃の種 八朔や今日あきらかに風に色 豊年の灯を煌々と眠りをり 寄合のどれも古靴文化の日 生きてゐる顔がうつすら薺粥 ○発行所 ふらんす堂 〒182-0002 電話 03-3326-9061 (定価2500円、税別) ◆句集「日永」(ひなが): 吉田 成子(よしだ しげこ)◆ |
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