関西現代俳句協会

会員の著作(2010年事務局受贈分)

        作品集

「わが里山帖」

豊田 都峰

東京四季出版(俳句四季文庫) 2010年10月5日刊

 

『わが里山帖』は構成詩である。
いろいろな所で作ったものだが、「わが里山」に位置するようなものを集め、構成した作品集である。一つの「わが里山」が描けたら幸いである。
幸いなことに第十回俳句四季大賞を受賞できたので、その受賞記念とさせて頂く、関係各位に感謝の念を捧げながら。

豊田 都峰・・・・・「はじめに」より(事務局)

○本文より十二句(事務局)

 星ひとつ父とし母とし年明ける (一月) 

 豆撒く闇鬼美しく育ちきし (二月)

 芽ぐむ野の陽のいくすぢのみづの音 (三月)

 子はいねて月夜蛙が田をたたく (四月)

 山見えぬ日も山へ咲く桐の花 (五月)

 子はひとり雲をながめて田植すむ (六月)

 田づかれを夕やけつつむ日がつづく (七月)

 めつむりて鷺新涼の天地占む (八月)

 初秋はうすむらさきの遠嶺かな (九月)

 蔵あけて秋へいざなふ祭具など (十月)

 落葉季の連嶺天の翳のごと (十一月)

 野におこる枯れのひびきが雲ちぎる (十二月)

○発行所

 東京四季出版

 〒160−0001
 東京都新宿区片町1−1−402

 電話 03−3358−5860

 (定価952円、税別)

◆作品集 「わが里山帖」 (わがさとやまちょう) : 豊田 都峰 (とよだ とほう)◆