会員の著作（２００７事務局受贈分）

宮�ｱ　信　句集　

「吾子誕生」

草風の会　２００７年９月２０日刊

　○表紙帯の紹介文より

　宮�ｱ信君は紳士である。というよりは、これほど純真で真摯な男は稀である。俳句は小学校五年生のころから初めているゆえ、その骨子は弁えているようだ。美しい心と目差が捉える現象界に生起する「事･物」のできごとのすべてが美しいのだ。

　信君に作品に多少のメタファーをというのだが、彼の潔癖性して「花鳥諷詠」の作品しか作らない。それも大景を詠うのではなく日常些事にある現象に対して緻密である。

多少ナルシズムに凭れたところはあるが、現象界と対峙する五官の働きは「愛」の作品であった。「愛」は俳句の根幹である。それをつづける限り信君の前途は洋洋である。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　福田　基

○裏表紙の抄出句から（事務局）

　　　幾人の鼻が触れたる梅の花

　　　牛乳を飲み干し春の先を行く

　　　止まるとき向きを替えざる川蜻蛉

　　　派出所にパンジー咲かせ人見えず

　　　吾子誕生双蝶を追う眩しさに

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