関西現代俳句協会

■2025年10月 青年部 招待作品

「俳 句」/宮﨑莉々香




 「俳 句」

 宮﨑莉々香




葉はみどりながらにその下の葉と葉


わたしはあなたにはなれない


目覚めると夏日があつて今が好き


が、あなたの目を借りて世界を見たいと思う


目にいつぱいに秋川渓谷ですから灼け


変えられなかった体のずれが


黒い水着はわたしでも僕でもなかつた


わたしへと引き戻してきながら


です灼けましたからです今日の体嫌ひ


目から離れたところで


いつか行かうの街の木犀届け君に


器官からあなたになりたかった


あなたの代はりのあなたの秋晴れをください


一位の風のどちらからともなく実り


しかし、ただ、現実はあって、


現実を秋晴れは無くしてく好き


それでもあなたとわたしを振動する間のそれを


最低のきれいのながれぼしの今


わたしは俳句と呼びたかった


◇「俳句」:宮﨑莉々香(みやざき・りりか
1996年高知生まれ。
俳句同人誌「オルガン」メンバー。
『天の川銀河発電所~Born after 1968~』収録。

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