関西現代俳句協会

■2017年2月 青年部 招待作品

ひかりめく/小鳥遊栄樹








 ひかりめく

 小鳥遊栄樹




革靴の丁寧に割る初氷


街軈て風の色なる飾賣


数へ日の肩に積みたる米袋


鯛焼に薄き唇あり年暮るる


埋火や呑兵衛の兄帰省せり


荒き縄以て鹽鮭を軒に吊る


極月の古傷ひかりめくランナー


ボーナスと言ひつ缶珈琲呉れる


祭日や肉まんを割るセーターの手


ポインセチア船旅は二度寝の如し


◇「ひかりめく」:小鳥遊栄樹(たかなし・えいき)
1995年生まれ 大阪府在住
所属団体:「里」「群青」「若太陽」「鯱の会」

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