第29回句集祭・参加作品(2004年度忘年会にて)
2004年12月11日大阪国際会議場にて、関西現代俳句協会主催による「忘年会&句集祭」が行なわれました。句集祭に参加された作品は以下のとおりです。
- 句集 … 29冊
- 随筆 … 4冊
- 詩集 … 1冊
- 映像 … 1点
- 写真集 …1冊
句集
- 百歳の双子が笑ふ春隣
- … 赤尾 恵以 (渦) 自解句集「春隣」より
- 夜桜や此の世に居ないかも知れず
- … 石川 日出子 (頂点 ・ 花曜) 句集「道」より
- 廃道の轍に根付きれんげ草
- … 磯野 香澄 (京都俳句)
句集「真珠彩の四季」「瑠璃色の四季」より
- 遺品焼く朴の落葉もその中に
- … 伊藤ミネ子 (斧) 句集「浜降れ」より
- 仮寓には両性が棲む春弥生
- … 忍 正志 (葦) 句集 「虹」より
- 雪霏々と六臂かぼそき阿修羅かな
- … 渋谷 道 (海程 ・ 紫薇) 句集 「鴇草紙」より
- あぢさゐは雫する花被爆の日
- … 鈴木 慶子 (頂点 ・ 小熊座) 句集 「雫する花」より
- 派遣命令風の又三郎がついてゆく
- … 鈴木 豊明 (青い地球) 篆刻句集 「空の深さ」より
- 七十年枯山をまだ見盡さず
- … 竹貫 示虹 (京鹿子) 句集 「喫茶去」より
- 樹木医の叩く樹の音春浅し
- … 辻本 孝子 ( 藍 ) 句集 「樹の音」より
- 国後やロシヤたんぽぽ絮とばす
- … 豊長 みのる (風樹) 句集 「北垂のうた」より
- 大揚羽海に湧きたる対馬かな
- … 西村 逸朗 (渦 ・ 一粒) 句集 「人間(じんかん)」より
- 母の名は草仮名で書く祝箸
- … 平松 美知子 ( 藍 ) 句集 「祝箸」より
- 雪載せて見える湾曲の高圧線
- … 藤井 美智男 (青玄) 写俳集 「里巷の風」より
- 翅うすき生きものとして落花せり
- … 前山 松花 (脈) 句集 「雪嶺」より
- 長き夜の写経の無の字滞る
- … 宮崎 幸子 (草風) 句集 「茄子紺」より
- 叱られて星撃つ少年ちちろ虫
- … 森 たけ子 ( 藍 ) 句集 「白蝶貝」より
- 耕して吾が在りやうを確かむる
- … 山崎 茂晴 (草苑 ) 句集 「秋彼岸」より
- たんぽぽの絮の全き宇宙かな
- … 吉田 美彌子 句集 「玉繭」より
- 年の煤消えし虚空や嵐山
- … 吉本 伊智朗 ( 斧 ) 句集 「柝頭」より
- 何もかも夫ゐてこそ夏椿
- … 井浪 立葉 (寒雷 ・ 冬浪) 句集 「夏椿」より
- 初秋はうすずみいろの遠嶺かな
- … 豊田 都峰 (京鹿子) 句集 「雲の唄」より
- 返り咲くものにはつよき峰の風
- … 愛宕 翠晃 (平淡) 句集 「わたし自身への鎮魂歌」より
- 一空人景色に桃を落としけり
- … 柿本 多映 句集 「粛祭」より
- 落葉かく我も野に伏す兵なりき
- … 和多田 林雨 句集 「鯊の海」より
- 父の日や父に逢はむと生まれ し
- … 木戸 渥子 句集 「もゆら」より
- 蛇の衣分身となり神の中
- … 山崎 淑女 句集 「誹諧悠悠」より
- 女正月あやとりの手の花ひらく
- … ひろがき くに枝 句集 「海と四季」より
- 原子力発電雛の燭点す
- … 松下 艸石 句集 「履草庵」より
随筆・エッセイ・詩集・映像・写真集
随筆集 「森へつづく道」 花谷 和子
エッセイ 集 「わたしの名句ノート」 宇多 喜代子
エッセイ集 「田んぼのまわりで」 宇多 喜代子
詩集 「黒い聖母」 伊丹公子
映像「映像評伝伊丹三樹彦」 中永 公子
写真集 「外国撮り歩る記・パート3」 北風 英子
エッセイ集「俳句ロマン チヒロの世界旅」 畑本 千尋
写俳集 「日本春景色」伊丹 三樹彦
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